Photo diary from sajima

写真家 内田亜里のブログです

メモ:「ソラリス」スタニスワフ・レム

ちょうど上りかかった太陽は、巨大に引き伸ばされて海上に映し出され、

深紅の炎の河のように海の表層を二つに切り裂いていた。

わたしは赤い太陽の光のなかで、それまで死んだように静かだった海面がいつの間にか濁り始めていることに気づいた。

黒い海面は最初に、まるで霧の薄い層に包まれたかのように色あせたが、その霧はきわめて物質的に高い稠密性を持っていた。

霧の中であちこちに動揺の中心ができ、とうとう見渡す限りの広がりがすべて、はっきり形容しがたい運動の中に取り込まれた。

 

(「夢」)