Ali uchida

写真家 内田亜里のブログです

国東半島へ その8 コイチローサマ


国東半島での撮影を通して、いろいろと教えていただいている村のおじいさんのお家の後ろに

「コイチローサマ(小一郎さま)」がありました。




イチローサマとは、国東半島における原始信仰ではないか?といわれる神様のことです。

古い時代から信仰されているようで、原始信仰の鍵をにぎるのではないかと推測されます。

しかし、特別な祭礼もなく、石祠そのものも消滅しているとのことです。

古くからこの辺りで信仰されていたコイチローサマは、路傍の片隅や由緒ある家の敷地内などによくみられるそうです。

石祠のなかには、だいたい写真のような自然石が祀られています。

この辺りでは、小一郎田、小一郎森、小一郎屋敷とよばれるところものこっています。

豊穣に対する感謝、祖先への感謝を示す感謝祭が村人によっておこなわれるそうです。



その横には、4体のお地蔵様。



すぐそばで、大昔、雷によって4人のこどもがなくなり、そのためのお地蔵様だそうです。

守をする人がいないので、おじいさんがここへつれてきたそうです。

顔がとてもかわいい。


おじいさんの、すてきな畑。

なたまめ、というみたことないでかい豆がなっていました。

写真は、いもの畑です。



おじいさんの素敵な庭に欲しい花があったので、種がとれるころにいただく予定です。

名札をつけるところが、おじいさんのユニークなところ。

予約済みです。山の中でしか、みられない花なのですよ。




その後、村人によってひっそりと300年間まもられてきた30メートルの松をみました。

松の根元に酒をのませ、栄養をあたえているそうです。




村人が脈々と受け継いでゆく、美しく、神々しいもの。

とても大切なことであると、思いました。

そういえば、2回目の撮影の時に、村人にいわれました。

「日本人は、白米食って、モノをつくれ!!」


ハイ、では今日もしこしこと、夜の作業にはいります。

つづく、、、。