ポテト畑のボブ
夜のカラングートで外食。
バイク走行中に途中で大雨になり、「落ち武者」のようないでたちのわたし。
え?せっかくかいたアイラインとか、歌舞伎になってるけど???
いいじゃないか。
エビカレーをたのむ。
そこに、赤ら顔のアメリカ人3人がやってきた。
なんとなくアイダホポテトの匂いのする太ったおっさんと、
ロスアンジェルスのファッションディストリクトで買ったようなぺらぺらで、形の悪いケツが丸見えな、
趣味の悪い赤いドレスをきた女たち。
定員におっさんはいう。
「わたしの名前は、ボブだよん。ねえ、今日、ぼくちんエビな気分なんだよね〜、ある?」
まあ、この時点でわたしの全興味はこのアメリカ人3人に集中するわけ。
「あのさぁあん、ねえ、エビ、いいのあるの?みせてよ。あ〜、きたないエビ、ミネラルウォーターできっちり洗って。
水道の水とかありえないから。エッビアンで洗ってよねえ。
で、なにつくれるの?っつうか、インド料理とかまじあきたんだよね、ぼくたち。」
店の定員の数人は、チップほしさにこの3人のアメリカ人のまわりを囲み、これはどうかとホイホイしている。
で、この時点でびしょぬれにぬれた落ち武者の怒りは、マックスになるわけ。
(てめえ、この野郎、なにしにインドに来やがった?あー?)
これ以上はいいませんが、落ち武者なりに、怒りはあります。
その汚いとされるエビをまさに食しながら、心のなかでおもっただけだけど。
このアメリカ人たちの横柄な態度とその赤ら顔のなかの薄気味悪い目と、赤いドレスのおんなたちの
奇妙な目で落ち武者をみるその態度が気に食わないワケ。
ゴアのトップはマフィアだと今日きいたもんだから(まあ、だよね)
なんとなくに意味不明に自分自身がマフィアのような気分になっているだけだけど。
で、落ち武者は早々にエビカレーを平らげ、おかわりしたい食欲をおさえながら
席をたとうとすると、赤ら顔のアメリカ人がポツリという。
「ヘイ、ジャパン、マネー」
意味不明だけど。
こういうときは、スマートに、中指をたてながら、
「良い夜を」
なんて、いいたいところだけど、いけない、いけない。
スルーしとこ。
はよ、かえれ、ポテト畑に!!