インド人とKFC
KFC.
小学校の頃、わたしは現代っ子よろしく、塾なぞに通わせていただいていたのですが、
それもその塾のなかでは一番頭の悪い「最下位クラス」。
物置として使用されているその部屋には当時、「最下位組」5、6人が勉強らしきことをしていました。
先生は、今ではNGだろう、点数が悪いととてつもないパンチがとんでくる、
怖い男の先生でした。
もちろん、いつもテストの点は悪いので、授業のあとには、先生のとびきり怖い説教がまっているのです。
塾がおわり、帰り道で友達としゃべっていると、先生もあとから帰り道を急ぐように歩いてきます。
「先生、おなかすいた!!!」
私たちは、怒られたこともわすれて、先生に詰め寄ります。
「じゃあ、いくか?」
といつも先生は、駅前のケンタッキーフライドチキンへつれていってくれるのでした。
まあ、こどもという特権をフルに生かした、タカリのような感じで、いま思うと大変に申し訳ない気持ちではいっぱいですが。
と、そんなことはどうでもよくて、
インドにも、このケンタッキーフライドチキンをよーく見かけます。
ここ、ゴアにももちろんあります。
いつもお店の前を通ると、店は満席。
尋常ではない、はやりっぷりなのです。
価格はというと、とても高い。
普通の定食をたべることをかんがえると、その数倍の値段はします。
お店もきれいで、なんだか高級料理店のような印象さえうけてしまいます。
「どうして、KFCはこんなに人気なのか?」
という質問に、ゴアの友人は、
「ある特定のお金持ちの人たちは、そこで食事をすることが一種のステータスだと勘違いしているんだよ。」
と、言い捨てました。
こどものころの、思い出と重なり、なんとも理解しがたいことですが、
たしかにこれは、あるかもしれません。
KFC以外にも、ドミノピザ、ピザハット、はいつも満席。そして、高い!
おいしいカレーが100円以下でたべれるのに、なんでかなあ。
とおもうのですが、ここインドでも、ある種の若者たちは、こういうお店に行きたがり、そして大好きなのです。
デリー空港で一度、ものは試しで、このKFCを食してみたことがあります。
あえての、ベジタリアンのセットで。
もしかしたら、おいしいのかもしれない、という期待20パーセントを胸に抱いて。
不思議な味でした、不思議なオレンジ色のコロッケらしきものに、ほぼ黒くなっているキャベツ、不思議な白いソース。
不思議のオンパレード。
残すのは嫌いです、もちろんすべて食します。
そして、飛行機の中で、何度もトイレに向かうはめになったことは、いうまでもありません。
関係ないですが、ヒンディー語の読み書き、がんばっております。