インドのことば
人生の確かな目的を人は持たねばなりません。
人生の意義を見出し、それに向かって確実に歩んでいかないならば、舵を失った船のように荒海を流されていくでしょう。
道徳の道でよろめくでしょう。
人生において人が果たすべき最高の義務は、人類に奉仕し、人類の状況を少しでも良くするために自らの役割を担うことです。
これこそまさに本来の礼拝であり、本物の祈りです。
神の仕事を行う人が、神を敬う人です。
神の名を唱えてまわる偽善者や詐欺師たちは、大勢います。オウムでさえも、神の名を唱えます。ですから、それを敬虔と言う人はいません。
理想的な人間生活を目指して、できることをやるのは、誰にでも可能なことです。
この目的を思い描きながら、母は子どもを正しく育て、弁護士は職務を遂行し、商人は事業や商売をし、労働者は働くことができるでしょう。
このしっかりした目的を持っていれば、道徳の道を外れることは決してないでしょう。外れてしまえば、人類を向上させるという目的を達成できないからです。
このことをもう少し詳しく見てみましょう。自分たちの生き方が、人類の暮らしを向上させているのか、悪化させているのかを絶えず吟味する必要があります。
ですから、商人は、商売において自分や相手を誤魔化していないか自分に問いかけねばなりません。
弁護士や医師は、この基準に従って職務を遂行するなら、謝礼よりも依頼人や患者のことに、もっと心を配るようになるでしょう。
母親は子どもを育てる際に、心得違いの愛や何らかの利己的な利害のために子どもを甘やかしてしまうことがないように、とても慎重に子どをも育てるでしょう。
労働者もこのようなことを考慮して、自らの義務を果たすでしょう。
・・・人の価値は、地位で決まるのではなく、その人の生き方で決まります。(M.K.ガンジー)