Ali uchida

写真家 内田亜里のブログです

ドラ


若干おそいような気も甚だするが、ようやくいくつかの研究の結果、
わたしにベストのプリント方法を確立できた。
インドで手に入るものが、勿論、最低限のものなので、無い頭をつかう日々を過ごし、
ようやくわかったのだ。
これからは効率よく作業がはかどりそうだ。

やれやれ、遅いよ!


夕方6時すぎになると、1階のファミリーのおばさんが、

「アリ〜、ブラブラ〜」
と声をかけてくれる。

ブラブラ〜とは私が教えた日本語。
〔散歩に行く}
という意味。

あ、この日本語大丈夫だったかな。

ほかにも、ペコペコ(お腹すいたという意味)など。
一番わかりやすくおしえたつもりである。

そして、夕飯どきになるとどこかしらか、

「ペコペコ〜」

と声がきこえてくる。


いいではないか、かわいくて。




おばさんとの散歩はじつに面白い。

散歩をしていると、時々、近所のファミリーの家に御呼ばれされる。

そこは汚い小川に面した2畳半ほどの小さな小屋で、父と母、子供3人、計5人ですんでいる。
3人の子供も笑顔が耐えない。(わたしが、ファニーだからか。)



若い母親はいう。



「家は狭いが、わたしたちには愛がある」



実に羨ましい話。いや、実に。

運動会ができそうな広い部屋で、停電になればロウソクの火で影絵をして遊んでいる自分をとても孤独だと改めて思う次第である。

何が一番大事かを深く理解していないとこの図はつくれない。
広い家、すみたいなあ〜とつぶやく若い母親の目はとてもうつくしかった。

彼女はヒンディー語しかわからないので、ヒンディー語ですこしはなすと、
話すわたしをみてなぜかゲラゲラ。

まあ、変な格好をしたネパール人のような日本人が、かなりまちがったヒンディー語をひきつった笑顔で話している。


、、、、、それは笑うか。




ヒンディー語といえば、上達のためにわたしはインド版「ドラエモン」をみている。
ドラエモンはインドでも人気なのか。
すごいな、ドラ。
しかし、ヒンディー語のなかに
「ジャイアーン」

「ノビター」
がはいってくると、なんだろう、この安堵感。

と、みていると、のびたも勉強しないで夜、影絵をしてあそんでいるではないか、、、。
一緒ですねえ。

まあ、あらためて、すごいぞ、ドラ。